船はどこへ

 「船頭多くして船山に登る」という諺がある。指示をする人間が多くて統一を欠き、かえって目的と違った結果になるたとえだ。集団で行動を起こすには、先に考えをまとめなければならない。この考えをまとめるには、リーダーがいて集団の方向性を一つにしていくべきであろう。ところが、みんながリーダーではうまくいかないわけだ。リーダーに従う人もいなければ集団は機能しない。船頭多くして・・、とはうまいたとえだ。
 リーダーがしっかりしていない集団はどうであろうか。みんなが指示を待っているだけでは何も行動できない。思いついた者だけが自分のしたいことだけをする。バラバラに思いついたことだけをしていても何も出来上がりはしないだろう。見ていて情けなくなる。
 船頭が多くては困るが、勇気を持ってリーダーになってほしい。だれかにリーダーだと指名されなくても、一歩前へ出てもらいたいものだ。
 船頭がいない船は山へ行かず、どこへ行くのか。海には行かないだろうから、沈んでいくかな。