幸運の法則

 10年くらい前になるが、どうしたら幸運になれるかと考えた。別に不幸であったわけではない。ただ、誰もが幸運であったらいいと、思い簡単な法則を考えた。
 第一の法則は身の回りをきれいにする。つまり、掃除の法則である。幸運は女神が運んでくるものであり、女神は汚いところには絶対に降りてこない。こんな確信があった。だから、女神を近寄らせるために、身の回りをきれいにし続けたものだ。何かついていないなと、感じたときには机を勝たしたり、本を整理したりした。すると、不思議といいことが起こった。
 汚いところは、汚いものが集まってくる。ゴミをそのままにすれば、誰かがそこへ捨てていくものだ。気がつくとゴミの山である。
 誰だって、ゴミの中よりきれいなところの方がいいに決まっている。だから、掃除をする。強制をしてやれとは言わない。でも、いつか自分から掃除をする人が増えたならとても気分がいいに違いない。